2011/01/31

Review: Minks "By The Hedge"

Myspace
Captured Tracks

以前このブログで取り上げたMinksのデビュー・アルバム。このバンドについてはまだよくわからないところが多いのだが、Captured Tracksバンド・ページによると、メンバーはフロントマンでソングライターのSean KilfoyleとAmalie Bruunのふたり。

Minks / By The Hedge
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Track List:
1. Kusmi
2. Out of Tune
3. Life at Dusk
4. Indian Ocean
5. Funeral Song
6. Our Ritual
7. Cemetary Rain
8. Bruises
9. Boys Run Wild
10. Ophelia
11. Juniper
12. Arboretum Dogs

濃い靄の向こうから輪郭の曖昧なヴォーカルが聞こえてくる。音の粒立ちははっきりせず、軽いスネアの音もエコーのかかったギターも、一緒くたになってソフトフォーカスの風景を描き出す。いわゆる「ドリーム・ポップ」と形容されるバンドには苦手なものもあるのだけど、彼らの場合は夢は夢でも過剰にカラフルだったり過剰に暗かったりしないところが気持ちいい。トレンド感を醸し出しつつも、最終的には流行り云々を超えたバンド自身の観念的な世界に収斂していく、閉じていく感じが美しい。

曲によってかなり色合いが違っていて、ネオアコ寄りの温かいトラックもあれば、キュアー直系のゴス・ポップもある。暗さと明るさのあいだを行ったりきたりしながら、いずれにしろ現実からギリギリ遊離しないスケールで展開する白昼夢。その距離感がMinksの美意識である。

Minks "Funeral Song"

Minks - "Funeral Song" from LANCE DRAKE on Vimeo.

正直、この"Funeral Song"を超える楽曲はないと思う。アルバムとしても、大傑作というようなインパクトを与えるものではないだろう。だが、なんとなく繰り返し聴いてしまう。自然に脳に溶けこんでくるような、平熱のトリップ感。これを「ドリーム・ポップ」と呼ぶのであれば、その夢は僕たちの生活と地続きの場所で描かれているものだ。


Minks - "Funeral Song" live from moogie on Vimeo.


Minks perform at Glasslands, Brooklyn from BlearyEyedBrooklyn.com on Vimeo.


MINKS perform Ophelia at Glasslands, Brooklyn from BlearyEyedBrooklyn.com on Vimeo.

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